- 作家名
和田英作
WADA Eisaku
- 作品名
- 甲州山中湖上On Lake Yamanaka, Kōshū
- 制作年
- 1946(昭和21)年1946
- 材質、技法
- 油彩・キャンヴァス, 額装Oil on canvas, Framed
- 寸法、時間等
- 37.8×45.6;外寸:59.3×66.8×8
- 署名
- 左下: WADA-EISAKU / -2606-Signed and dated lower left: WADA-EISAKU / -2606-
- 所蔵
- サイトウミュージアムSaitou Museum
- 所蔵番号
- 1284000
- 備考
- 作品解説: 波紋がほとんどない湖面。手前右側にだけわずかな波がしらが立ち、半島の緑を映し出している。湖の向こう岸近くには水平の白い線が描かれ、富士のすそ野が明るい。半島の向こう側には光が差し込んでいるのだろう。 本作ではすそ野が明るくなっているため、山頂付近のほうが重量を感じさせ、高くそびえる富士の荘厳さを際立たせている。全体の色合いから、夏の夕暮れ近くであろうか。温度や湿度などの絶妙な気象条件で見せるピンクがかった景色は、決して虚飾や誇張ではないのだろう。 終戦翌年の制作であることも興味深い。大戦中には国の象徴のひとつとして利用された富士であるが、70歳を超えた和田にとっての富士は、はるか前から崇敬する存在であり続けてきた。世の中が大きく変貌しているのは人間がかき回しているだけであって、自然はその摂理に従っているから美しいのだと、この絵が語っているかのようである。
- サイトウミュージアム作成データ. 提供日2025-03-31.
- 2025-07-08
- 2025-07-08