展覧会
日本のアート関連の展覧会について、開催情報、歴史、関連文献(展覧会カタログや展覧会評等)、出品作品やアーティストの出品歴等を調べるためのツールをご紹介します。
1. 展覧会史
日本における展覧会史、および海外における日本のアート展に関する情報資源の一覧です。
陶山伊知郎『近代日本美術展史』東京: 国書刊行会, 2023年.
近現代日本の展覧会史をたどる書籍。幕末・明治期から1974(昭和49)年の「モナ・リザ展」までを中心とした全8章の本編では、日本の展覧会の流れと共に、百貨店や新聞社を含む日本独特の美術展コミュニティの形成と展開について知ることができる。特定の展覧会についてのリサーチには、巻末「資料編」の展覧会名索引が有効。「資料編」にはこのほか美術展年表、美術館開設年表、会場名索引、人名索引を収録。
淺野敞一郎『戦後美術展略史: 1945–1990』東京: 求龍堂, 1997年.
戦後日本の展覧会史をテーマとした書籍。1945–1990年の45年間に開かれた企画展についての調査に基づく。巻末に、全国の美術館、博物館、デパート等で開催された企画展864件の開催記録を開催年月日順に収録。収録情報は、展覧会名、会期、会場、主催者、巡回先、総入場者数、一日平均入場者数。
志賀健二郎『百貨店の展覧会 昭和のみせもの1945–1988』東京: 筑摩書房, 2018年.
百貨店展覧会を通して昭和を振り返る書籍。1945年から1988年に東京都内の百貨店で開催された展覧会を主な対象とする。巻末資料として、百貨店を会場とした展覧会の開催記録をテーマ別にまとめた図表を豊富に収録。
光山清子『海を渡る日本現代美術: 欧米における展覧会史1945–95』東京: 勁草書房, 2009年.
1945年から1995年までに欧米で開催された主要な日本現代美術展を対象とする。欧米での評価とその基準、受容のされ方とその反響を検証した書籍。巻末の「展覧会リスト」に、日本現代美術を扱った主要海外展の主催者、会場・会期、出品作家等のデータを収録。また、展覧会索引、人名・団体名索引あり。
2. 展覧会の開催情報
過去の展覧会
過去に国内外で開催された展覧会の開催記録(展覧会名、会期、会場等)を調べることができる情報資源の一覧です。
国内外
国立アートリサーチセンター「Art Platform Japan 日本の現代アート展覧会 1945年以降」
戦後、国内外の美術館等で開催された日本現代美術展の開催情報データベース。収録対象は、1)1945年から2018年までに日本国内の主な国立美術館、公立美術館、私立美術館の学芸員(研究員)らによって企画・開催された日本の現代美術展、2)主に1945年から1995年までの期間に西洋の美術館等で開催された日本現代美術展。収録情報は展覧会名、会期、会場、主催等、出展作家、展覧会カタログ等。展覧会名、会場、出典作家等のキーワードから検索できる。調査報告書の中島理壽編「日本の美術館における現代美術展」(東京: 文化庁, 2021年, 同サイトでPDF版入手可能)と光山清子編「国外で開催された日本現代美術展」(2021年, 同サイトでPDF版入手可能)に基づき、新たにデータ追加・更新を行ったもの。収録展覧会数は約2,400件。日英二か国語。
東京文化財研究所「美術展覧会開催情報」
主として日本国内で開催された近現代美術関係の展覧会情報を収録したデータベースだが、一部、海外で開催された日本人作家の展覧会,古美術の展覧会も含む。対象年代は1935年以降2019年末。収録情報は、展覧会名、会場、開催年、会期、キーワード。会場、展覧会名等のキーワード及び開催年から検索できる。収録展覧会数は約25万件。
東京文化財研究所「美術展覧会・映画祭開催情報(日本国外)」
英国セインズベリー日本藝術研究所が採録した、展覧会及び映画祭のデータベース。収録対象は、欧米圏を中心とした海外で開催され、英語で紹介されている日本関係の展覧会、映画祭。収録情報は、展覧会名、会場名、開催年、開始日、終了年、終了日、巡回先、備考、キーワード、Webリンク。会場、展覧会名等によるキーワード検索と、開催年による検索が可能。収録件数は約4000件。
国際交流基金企画・監修『ヴェネチア・ビエンナーレと日本』東京: 平凡社, 2022年.
The Japan Foundation. Japan at the Venice Biennale 1952-2022. Milan: Electa, 2022.
日本のヴェネチア・ビエンナーレ公式参加の記録をまとめた書籍。収録対象の年代は1952年から2022年までの70年間で、最新回から遡及する逆編年体形式の排列。収録情報は、各回の日本館展示を中心に、展示風景写真、出品作品図版、作家解説、当事者のコメント、国内外の展評等。その他、コラムも多数収録。巻末に主要参考資料、作家・グループ解説ページ一覧(索引)あり。日本語版、英語版。
三上豊, 辺見海, 伊東正伸, 国際交流基金美術チーム編『国際交流基金展覧会史: 1972-2022』東京: 国際交流基金, 2022年.
国際交流基金が主催事業として世界各地で企画・実施した展覧会の総記録。収録対象は1972年から2022年までの企画展、国際展、横浜トリエンナーレ、アセアン文化センター/アジアセンターの事業。収録情報は各展覧会の概要、会期・会場、出品作家。排列は年代順。
Japan Society. Japanese art exhibitions with catalogue in the United States of America, 1893-1981. [New York, N.Y.]: Japan Society, [1981].
アメリカで1893年から1981年に開催された日本美術に関する展覧会のうち、展覧会カタログが発行され、一般公開されたもの173件に関し、開催情報及び展覧会カタログの情報をリスト化した書籍。主に美術館および関連機関から回収されたアンケートに基づき、ジャパン・ソサエティが編集。収録情報は、展覧会名、会場名、会期、展覧会カタログの書誌情報他。排列は、州ごとに都市名>会場名>開催年順。巻末に展覧会リスト(開催年順)、会場リスト(アルファベット順)、索引あり。
日本国内
国立新美術館「日本の美術展覧会記録1945-2005」
戦後日本で開催された美術展の開催情報を収録したデータベース。中島理壽監修『日本の美術展覧会開催実績: 1945-2005』(国立新美術館, 2010年)をもとに、国立新美術館が編集。収録対象は1945年から2005年の期間に開催された美術館主催の企画展・特別展。典拠は、展覧会カタログ、広報資料、美術館の年間スケジュール、美術館年報、公式サイト等。収録情報は、美術館名・施設名、展覧会名、会期、主催・協力等、展覧会カタログの有無と所蔵先等。美術館名、展覧会名によるキーワード検索と、開催年別、地域別、美術館別の検索が可能。
国立新美術館「展覧会情報検索「アートコモンズ」」
詳細は 現在開催中の展覧会を参照のこと。過去の展覧会の開催情報についても調べることができる。
東京美術倶楽部編『市井展の全貌: 淡交会, 珊々会, 尚美展から東京会まで(戦前編)』東京: 八木書店, 2012年.
戦前期に百貨店美術部・日本画商が主催した画家の新作展(市井展)の開催情報を収録した書籍。美術ドキュメンタリスト・中島理壽の調査、作成データに基づく。収録対象は、明治43(1910)年4月から昭和19(1944)年12月までの期間に三越美術部、髙島屋美術部、東美会の日本画商、東京会が主催した市井展(淡交会、七絃会、六潮会、春虹会、三春会、十宜会、三越美術部主催日本画展、珊々会、踏青会、青丘会、淡如会、髙島屋美術部主催日本画展、尚絅会、九皐会、清尚会、綵尚会、尚美展、関尚美堂主催展、松島画舫主催日本画展、角谷二葉堂主催日本画展、橋本多聞洞主催日本画展、戸田観美堂主催日本画展、丼丼会、宮崎井南居主催日本画展、栗田九品庵主催日本画展、東京会)の情報。収録情報は展覧会名、会期、会場、主催、出品作家・作品、作品図版掲載文献、展覧会評等の関連文献等。巻末に「作家別掲載図版一覧」あり。
東京美術倶楽部編『市井展の全貌: 東京における百貨店・画商の日本画展観(戦後編)』東京: 八木書店, 2015年.
戦後期に百貨店美術部・日本画商が主催した画家の新作展(市井展)の開催情報を収録した書籍。美術ドキュメンタリストの中島理壽の調査、作成データに基づく。収録対象は、昭和20(1945)年秋から昭和45(1970)年12月までの期間に伊勢丹美術部・小田急百貨店美術部ほか11店の百貨店美術部、粟津画廊・一哉堂ほか24店の画商が主催した市井展(丹青会、青珠会、丹桂会、丹燿会、春光会、小田急百貨店主催日本画展、柏風会、赤光会、明星会、双圭会、柏光会、白桐会、担々会、白珠会、松扇会、白木屋主催日本画展、如月会、うづき会、西美会、西楓会、西武百貨店美術部主催日本画展、錦虹会、珊光会、春虹会、彩光会、新喬会、大虹会、大丸美術部主催日本画展、珊珊会、青丘会、五月会、霜月会、春光会、淙々会、白寿会、重陽会、芝英会、皐月会、弥生会、至交会、至友会、生々会、鼎会、蓁心会、常夏会、淙草会、淙葉会、真珠会、好日会、紫交会、伸浩会、 始玄会、至皎会、樗会、朴花社、春椙会、球琳会、叢光会、春秋会、髙島屋美術部主催日本画展、髙耀会、髙椙会、髙柊会、青桐会、東横百貨店主催日本画展、洛松会、墨心会、丁亥会、新風会、北斗会、菁々会、松風会、洛風会、むつき会、洗々会、松籟会、双光会、九霄会、柘榴会、白道会、交晴会、彩匠会、双玄会、甲龍会、翠山会、晴風会、霜晨会、松阪屋上野店主催日本画展、新梢会、燦光会、玄皎会、成篁会、清香会、新松会、銀彩会、洛晨会、浅心会、松柏会、松坂屋銀座店主催日本画展、翠松会、晨松会、梧桐会、青嵐会、昭彩会、七絃会、彩光会、水明会、無名会、清瓊会、初霜会、悳爾会、青羊会、薫風会、風霜会、三珠会、清和会、瞭光会、朴人会、昭風会、三越美術部主催日本画展、粟津画廊、一哉堂、永善堂画廊、角谷二葉居、孔雀画廊、栗田九品庵、兼素洞、壺中居、相模屋美術店、サカモト画廊、三溪洞、三柳堂画廊、春風洞画廊、関尚美堂、双樹洞画廊、田島美術店、東洋美術館画廊、中村好古堂、フジヰ画廊、松島畫舫、丸栄堂、村越画廊、八重洲美術店、彌生画廊)の情報。収録情報は展覧会名、会期、会場、主催、出品作家・作品、作品図版掲載文献、展覧会評等の関連文献等。巻末に「作家別掲載図版一覧」あり。
公益財団法人日展「展覧会の変遷と開催年」
1907(明治40)年に始まる文展(文部省美術展覧会)、帝展(帝国美術院展覧会)、新文展(文部省美術展覧会)等の官展と、1958(昭和33)年の民営化以降の日展(日本美術展覧会)の各回の展覧会に関して、開催年(西暦・和暦)、回次、展覧会名称を一覧にしたページ。日展の公式サイトに掲載。
現在開催中の展覧会
日本国内で現在開催中、もしくは今後開催予定の展覧会について、展覧会名、会期、会場等の基本情報を調べることができる情報資源の一覧です。
国立新美術館「展覧会情報検索「アートコモンズ」」
日本国内の美術館、博物館、ギャラリー等で開催された美術展の開催情報を収録したデータベース。対象年代は1995年以降から現在なので、過去の展覧会を調べることもできる。収録情報は展覧会名、会場、会期、主催等の基本情報に加え、一部展覧会チラシに記載された概要等。キーワード検索のほか、展覧会開催年別、会場県別に検索が可能。
株式会社アートビート「Tokyo Art Beat」
日本各地で開催されている展覧会等のイベント、およびアートスペースの情報を網羅的に提供するサイト。「展覧会・イベント」のページに、全国の美術館、画廊等にて開催している展覧会、イベントの情報を収録。収録情報は展覧会名、スケジュール、入場料、会場(公式サイト情報)、住所、アクセス、電話番号、関連画像、展覧会概要等。エリア、カテゴリー、おすすめ条件等から検索可。常時600以上の展覧会情報、750以上のアートスペース情報を提供。日英二か国語。
DNP大日本印刷株式会社「artscape」
美術館・アート情報のWebマガジン。毎月1日、15日に発行。「展覧会スケジュール」のページに、全国の美術館で現在開催中の展覧会の情報を収録。収録情報は展覧会名、会場、会期等。都道府県一覧、地域、ジャンル、キーワード等から検索可能。その他、「artscapeレビュー」など展覧会評や巡回展の情報も充実している。
株式会社丹青社「アイエム インターネットミュージアム」
美術館、博物館の情報を発信するサイト。「展覧会」のページに、全国の美術館で現在開催中および開催予定の展覧会、イベントの情報を収録。収録情報は会期、開館時間、料金、休館日、チケット情報、公式サイト、会場、住所、展覧会内容。キーワードのほか地域、館種、(附属)設備、ジャンルから検索できる。
3. 展覧会カタログ
展覧会カタログや、展覧会に関する評論等、展覧会にまつわる文献を探すための情報資源の一覧です。
東京文化財研究所「展覧会カタログデータベース」
東京文化財研究所が所蔵している展覧会カタログの書誌情報を収録したデータベース。書名、著者名等のキーワードの他、開催年から検索できる。収録件数は約5万件。
東京文化財研究所「書籍情報(日本国外出版)データベース」
欧米圏を中心とした海外で出版された書籍及び展覧会カタログの書誌情報データベース。英国セインズベリー日本藝術研究所(Sainsbury Institute for the Study of Japanese Arts and Cultures: SISJAC)が採録したデータに基づく。書名、編著者、出版者、刊行年、キーワードから検索できる。収録件数は約千件。
美術図書館連絡会「美術図書館横断検索(ALC search)」
美術図書館連絡会(ALC: The Art Library Consortium)加盟している美術専門図書室の所蔵資料を横断的に検索できるデータベース。収録対象は、神奈川県立近代美術館、国立工芸館、国立国際美術館、国立新美術館、国立西洋美術館、東京国立近代美術館、東京国立博物館、東京都江戸東京博物館、東京都現代美術館、東京都写真美術館、東京都美術館、横浜美術館、吉野石膏美術振興財団の14館の蔵書の情報。いずれも展覧会カタログを多く所蔵している。フリーワード検索の他、タイトル、著者名、出版者、出版年、ISBN等項目を指定して検索することもできる。
4. 展覧会の出品情報(作家、作品等)
特定の展覧会の出品作品や、特定のアーティストの出品歴などを調べることができる情報資源の一覧です。
東京国立文化財研究所美術部編『内国勧業博覧会美術品出品目録』東京: 中央公論美術出版, 1996年.
明治政府が開催した内国勧業博覧会における「美術」の区分の出品情報をまとめた書籍。収録内容は第1回(1877年)から第5回(1903年)までのすべての内国勧業博覧会の美術品出品一覧と褒章授与人名表。それぞれ開催回次順に排列。巻末に五十音順の姓名索引があり、作家ごとの出品歴が調べられる。号名索引もあり。
東京国立文化財研究所美術部編『明治期万国博覧会美術品出品目録』東京: 中央公論美術出版, 1997年.
幕末・明治期に日本が参加した万国博覧会9件における美術・工芸分野の出品情報をまとめた書籍。パリ万国博覧会(1867年、1889年、1900年)、ウィーン万国博覧会(1873年)、フィラデルフィア万国博覧会(1876年)、シカゴ・コロンブス万国博覧会(1893年)、セントルイス万国博覧会(1904年)、日英博覧会(1910年)の出品目録と受賞目録を収録。排列は年代順、博覧会別。巻末に五十音順の姓名索引があり、作家ごとの出品歴を調べることができる。号名索引もあり。
東京文化財研究所美術部編『明治期府県博覧会出品目録』東京: 中央公論美術出版, 2004年.
1871(明治4)年から1876(明治9)年までの6年間に日本国内で開催された博覧会の出品目録を翻刻した書籍。収録対象は、当該期間に全国の府県で開催された博覧会、および大学南校物産会(東京、1871年)、文部省博覧会(東京、1872年)、山下門内博物館博覧会(東京、1873、4年)、聖堂書画大展観(東京、1873年)、吉原博覧会(東京、1874年)、本願寺集覧会(京都、1875年)、大阪博物場大会(大阪、1876年)の42件。排列は年代順、博覧会別。巻末に出品者名漢字画数順の人名索引がある。
東京文化財研究所美術部編『明治期美術展覧会出品目録』東京: 中央公論美術出版, 1994年, 再版2005年.
明治期の主要な美術団体の展覧会出品作品データを収録した書籍。収録対象は鑑画会、明治美術会、日本青年絵画協会、日本絵画協会、白馬会の美術団体5件。出品一覧と出品作家一覧の2部構成。出品一覧の排列は、美術団体ごとに、展覧会回次順、作家名五十音順。出品作家一覧の排列は、美術団体別に作家名五十音順。
東京文化財研究所美術部編『大正期美術展覧会出品目録』東京: 中央公論美術出版, 2002年.
大正期(1912–26年)を中心に、日本国内で開催された主要な展覧会(博覧会も含む)の出品作品データを収録した書籍。収録対象は、東京勧業博覧会、文部省美術展覧会、国画玉成会、日本彫刻会、仮面会、光風会、フュウザン会、東京大正博覧会、二科会、再興日本美術院、赤曜会、大阪美術展、珊瑚会、草土社、金鈴社、国画創作協会、日本創作版画協会、帝国美術院美術展覧会、中央美術展、新興大和絵会、東台彫塑会、平和記念東京博覧会、春陽会、曠原社、円鳥会、マヴォ、アクション、白日会、復興記念合同彫塑展、大阪市美術協会展、1930年協会、聖徳太子奉賛展覧会、新樹社の33件。出品作品データの排列は、展覧会各回の出品区分ごとに、作者名五十音順。巻末に五十音順出品作家一覧があり、作家ごとの展覧会出品歴を調べることができる。別冊号名索引あり。
東京文化財研究所美術部編『昭和期美術展覧会出品目録 戦前篇』東京: 中央公論美術出版, 2006年.
昭和戦前期(1926–1945 年) を中心に、日本国内で開催された主要な展覧会の出品目録作品データ収録した書籍。収録対象の展覧会は、帝展・新文展、再興日本美術院、青龍社、二科会、春陽会、国画会、独立美術協会、新制作派協会、一水会、構造社、造型、造形美術家協会、プロレタリア美術大展覧会、洪原会、NOVA美術協会、日本版画協会、京都市美術展、瑠爽画社、山樹社・新日本画研究会・新美術人協会、歴程美術協会、九室会、新時代洋画展、自由美術家協会・美術創作家協会、創紀美術協会、美術文化協会、新人画会、大日本陸軍従軍画家協会、陸軍美術展覧会、聖戦美術展、大東亜戦争美術展、大日本海洋美術展、航空美術展の32 件。出品作品データの排列は、展覧会各回の出品区分ごとに、作者名五十音順。巻末に五十音順出品作家一覧があり、作家ごとの展覧会出品歴を調べることができる。
東京文化財研究所編『近代日本アート・カタログ・コレクション』001–089, 東京: ゆまに書房,2001–2008年.
明治初期から1945年までの主要な公募展、美術家グループの展覧会の出品目録や展覧会カタログを影印復刻したシリーズ。収録対象の展覧会は、内国絵画共進会、観古美術会、明治美術会、太平洋画会、白馬会、日本美術協会、无声会、烏合会、光風会、フュウザン会、草土社、二科会、春陽会、白日会、国民美術協会、国画会、日本自由画壇、国画創作協会、国民美術協会主催展、日本南画院、自由美術家協会、美術創作家協会、1930年協会、槐樹社、独立美術協会、一水会、美術文化協会、青龍社、東京彫工会、構造社・新構造社、彫塑会、蕃土拉舎、東台彫塑会、復興記念彫塑合同展覧会、東邦彫塑院、第三部会、直土会。展覧会ごとの出品作品や、アーティストの出品歴を調べる際に役立つ。
日展史編纂委員会企画・編集『日展史』1.–41. 東京: 日展, 1980-2002年.
1907年の文展(文部省美術展覧会)開設から1945年までの官展の歴史と、戦後の後継組織である日展(日本美術展覧会)の歴史を、さまざまな記録により網羅した基礎資料集。収録対象期間は1907年から1978年まで。収録内容は、各回の出品目録、出品作品の図版、受賞者、主な作品評等の採録文献等。文展編(1–5)、帝展編(6–11)、改組編(12)、新文展編(13–15)、日展編(16–20)、新日展編(21–31)、新日展編(32–41)の時代順に排列。31巻に人名索引あり。
日展史編纂委員会企画・編集『日展史資料』東京: 日展, 1990年.
1: 文展・帝展・新文展・日展全出品目録 明治40年–昭和32年. 2: 文展・帝展・新文展・日展出品歴索引 明治40年–昭和32年. 1は文展、帝展、新文展、日展の出品作品を分野別に記載した全出品目録。2は文展、帝展、新文展、日展の出品作品を作家名で検索できる出品歴索引。対象期間は1907年から1957年まで。各回の出品作品を通覧したり、作家別の出品歴を調べたりする際に活用できる。
日本美術院百年史編集室編『日本美術院百年史』1–15, 索引, 東京: 日本美術院, 1989–2004年.
1898に設立された日本美術院の展覧会(院展)の歴史を、さまざまな記録により網羅した基礎資料。出品目録、作品図版を中心に、同時代評、作家紹介、年表、展覧会評・作品評等を収録。また、日本美術院に関連の深い他の博覧会や展覧会の情報も掲載。対象期間はウィーン万国博覧会が開催された1873(明治6)年から1998年まで。別冊索引に総目次索引、人名索引、図版索引あり。
国際日本文化研究センター「近代日本美術展絵葉書データベース」
美術展の際に発行された出品作品の絵葉書のデータベース。国際日本文化研究センターのコレクションに基づく。2023年6月15日現在の収録対象は、文展(文部省美術展覧会)第1回から第12回までの絵葉書(今後順次更新予定)。収録情報は、絵葉書の画像、ジャンル、作者情報(名前、生没年等)、出品展覧会情報(展覧会名、回次、開催年)等。キーワード検索のほか、展覧会名・作家名・作家名よみ・作品名のインデックスから検索することが可能。
5. 展覧会評
展覧会に関する評論を探すための情報資源の一覧です。
東京文化財研究所「文化財関係文献データベース」
東京文化財研究所による文化財関係文献の書誌情報データベースを統合したデータベース。収録データベースは、『日本美術年鑑』編集のための採録文献を掲載した「美術関係文献」、「東京文化財研究所関係刊行物所載文献」、「英国セインズベリー日本藝術研究所採録記事情報」、「芸能三雑誌所載記事」(『謡曲界』『謡曲界』『幕間』)、「美術全集所載記事」、「月報(全集付録)所載文献」。新聞、雑誌等に掲載された展覧会評を探す場合は、展覧会名でキーワード検索する。収録文献データ数は約70万件。
『日本美術年鑑』
昭和十一年版–昭和十八年版: 美術研究所編,東京: 美術研究所, 1936-1938, 1940-1943, 1947年.
昭和十九・二十・二十一年版: 国立博物館[附属美術研究所]編,東京: 美術出版社, 1949年.
昭和22–26年版: 文化財保護委員会, 美術研究所編, 東京: 美術研究所, 1952年.
昭和27, 28年度版: 東京文化財研究所美術部(美術研究所)編, 東京: 東京文化財研究所, 1953,1954年.
昭和29–平成11年度版: 東京国立文化財研究所美術部(美術研究所)編, 東京: 東京国立文化財研究所, 1954-2000年.
平成13–17年版: 東京文化財研究所美術部編, 東京: 東京文化財研究所, 1954-2007年.
平成18–26年版: 東京文化財研究所企画情報部編, 東京: 東京文化財研究所, 2008-2016年.
平成27年版: 東京文化財研究所文化財情報資料部編, 東京: 東京文化財研究所, 2014年.
(以下略)
美術界の動向を年度ごとにまとめた年鑑。昭和11(1936)年に美術研究所により創刊。展覧会の会期・会場情報、新聞や雑誌に掲載された展覧会評等の関連文献情報が掲載されている。最新巻以外は、東京文化財研究所の機関リポジトリにて閲覧可能。
国立国会図書館「国立国会図書館サーチ」
国立国会図書館が提供している検索サービス。雑誌等に掲載された展覧会評を探したい場合にも活用できる。国立国会図書館が所蔵する全ての資源以外に、都道府県立図書館、政令指定都市の市立図書館の蔵書、国立国会図書館他の機関が収録している各種のデジタル情報を横断的に検索することが可能。
小林忠編『美術関係雑誌目次総覧 明治・大正・昭和戦前篇』上巻, 中巻, 下巻, 人名索引, 東京: 国書刊行会, 2000年.
明治から昭和戦前にかけて発行された主要美術関係雑誌の目次集。雑誌タイトルごとに目次を通覧することに適しており、展覧会評を探す際にも有効活用できる。採録タイトルは『アトリエ』、『エッチング』(『日本版画』)、『絵画叢誌』、『風』、『画説』(『美術史学』)、『臥遊席珍』、『画論』、『京都美術』、『京都美術協会雑誌』、『研精画誌』(『研精美術』)、『現代の洋画』、『工芸』、『光風』、『国画』、『詩と版画』、『白樺』、『白と黒』、『新版画』、『生活美術』、『制作』、『セレクト』、『造形芸術』、『大日本美術新報』、『中央美術』、『月映』、『塔影』、『東洋絵画叢誌』、『日本美術』(日本美術院、日本美術社)、『日本美術』(美之国社)、『日本美術協会報告』、『版画』(版画社)、『版画』(素描社)、『版画CLUB』、『版芸術』、『美術』、『美術園』、『美術研究』、『美術写真画報』、『美術新報』、『美術新論』(『美術』)、『美術之日本』、『美術評論』、『美之国』、『風俗画報』、『平旦』、『方寸』、『マヴォ』、『マロニエ』、『みづゑ』(『新美術』)、『港』、『明治美術会報告』、『明治文化』(『新旧時代』、『明治文化研究』)、『龍池会報告』。排列は誌名五十音順、巻号順。別冊に記事・論文等の執筆者、図画・彫刻・写真等の作者、記事・論文等の見出しに掲出された人名の3段階に分類した人名索引あり。
皓星社「雑誌記事索引集成データベース(ざっさくプラス)」(機関登録制)
『明治・大正・昭和前期 雑誌記事索引集成』(皓星社、全120巻)を基に作成された雑誌記事・論文の書誌情報データベース。雑誌に掲載された展覧会評を探す場合には、簡易検索画面から展覧会名等のキーワードで検索するとよい。収録対象は明治から現代までの雑誌記事・論文。独自データのほか、国立国会図書館の雑誌記事索引およびデジタルコレクション、CiNii Research、20世紀メディア情報データベース(プランゲ文庫)等の多くのデータベースと連携。特に戦前期の雑誌の目次情報を大量に含む。登録文献データ数は約 3千万件。
※本オンラインデータベースは国立美術館各館の図書室、閲覧スペース等でも利用可能です。図書室の利用方法は、 「リサーチ拠点案内」をご参照ください。
※上記のほか、新聞記事に掲載された展覧会評を探す場合には、朝日新聞社「朝日新聞クロスサーチ」、読売新聞社「ヨミダス歴史館」、毎日新聞「毎策」等の各種新聞データベースが有効活用できます。