美学校史 開校から2019年まで
美学校 (編)
R202234

美学校編『美学校 1969–2019─自由と実験のアカデメイア』(2019年、晶文社)は、「美学校」開校50周年を記念し、クラウドファンディングを通して集められた資金を活用して刊行された書籍である。本稿「美学校史 開校から2019年まで」は、同書に掲載された文章である。この文章では、東京・神保町にあるオルタナティブ・アート・スクール「美学校」の歴史が、開校から同書が出版された2019年まで詳細に記録されている。
1969年に私塾として出版社・現代思潮社によって創立された美学校は、1975年に同社から独立したのちも、2022年現在まで活発な活動を継続している。歴代の講師陣に松澤宥、赤瀬川原平、会田誠、卯城竜太(Chim↑Pom from Smappa!Group)などのアーティストが名を連ねてきた美学校は、美術大学とは異なる美術教育現場として、その独自の立ち位置を保ち続けている学校として知られる。
「美学校史 開校から2019年まで」には、1969年の開講の経緯や1975年の閉校の危機、どのような講師がどのような講座を担当していたかといった記述が目立ち、どちらかといえば論考というよりも「アーカイブ」的な色合いが濃い。この文章の意義は、1960年代後半から2010年代後半にかけて、美学校の歴史が通史的に網羅されていることにある。美学校に関する論考や戦後美術史の書物のなかで美学校に言及した箇所は少なからず存在するが、特定の時期や人物にフォーカスしたものが多いため、本校は美学校の調査・研究のための貴重な資料となる。
- 題
- 美学校史 開校から2019年まで
- 著者
- 美学校 (編)
- 初出
- 2019
- 翻訳
- キャロライン・エルダー
- 編集
- 美学校、マイク・フー、山本浩貴
- デザイン
- イエン・ライナム
- テーマ
- 展覧会・出来事・場
- サイト公開
- 2023-03-31
- 更新日
- 2023-03-31
© 2022 Bigakko + Bunka-cho Art Platform Japan
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- サイテーション
- Footnote/endnote: Bigakko, "The History of Bigakkō from its Founding until 2019," trans. Caroline Elder, Bunka-cho Art Platform Japan, posted March 31 , 2023, artplatform.go.jp/readings/R202234.
Bibliography: Bigakko. "The History of Bigakkō from its Founding until 2019." Translated by Caroline Elder. Bunka-cho Art Platform Japan. Posted March 31 , 2023. artplatform.go.jp/readings/R202234. - 原書情報
- 「美学校史 開校から2019年まで」『美学校 1969-2019 自由と実験のアカデメイヤ』晶文社、2019年、56–70頁。
“Bigakkō-shi: Kaikō kara 2019-nen made” in Bigakkō 1969–2019 Jiyū to jikken no akademeiya [Bigakkō: Akademia of freedom and experimentation] (Tokyo: Shobunsha, 2019), 56–70. - 国立国会図書館(NDL)リンク
- https://id.ndl.go.jp/bib/029848269
- ISBN
- 978-4-7949-7096-1