芸術資産「評価」による次世代への継承─美術館に期待される役割─
2018年11月30日
文化・芸術資産の活用の重要性や、そうした資産の価値評価を高めていくための方策、美術館の在り方等に関して、美術館関係者のみならず、経済学者、美術史家、建築家など様々な分野からスピーカーを招聘し、様々な立場から議論しました。
開催概要
- 2018年11月30日(金) 17:00‒19:00
- 主催:文化庁
- 会場:国立新美術館
近年「フローからストックへ」という経済構造の変化が指摘される中、人口減少と超高齢化が進行する日本では、芸術作品や文化財の価値を国民共有の「資産」として適切に評価し、積極的に活用することを通して新たな価値を創出するとともに、その価値が文化に再投資され、持続的な発展に繋がる好循環を構築していくことが重要になっています。通常、実物資産の価値は時間の経過とともに減じていきますが、美術品などの芸術資産は「評価」によって逆に上昇する可能性を持つことから、国民共有の「資産」として維持しながら適切な評価を形成することで次世代に継承していくことが極めて重要であり、芸術資産評価の実践者の役割を担う美術館の重要度が増してきています。そうした中、美術館の体制強化、芸術教育、文化芸術に関する税制等を中心に、今後の美術館の役割や在り方について、美術関係者のみならず、一般社会においても関心が高まっています。この機を捉え、文化・芸術資産の活用の重要性や、そうした資産の価値評価を高めていくための方策、美術館の在り方等に関して様々な立場から議論する機会として、文化庁はこの度「芸術資産「評価」による次世代への継承─美術館に期待される役割─」と題し、シンポジウムを開催。美術館関係者のみならず、経済学者、美術史家、建築家など様々な分野からスピーカーを招聘し、ダイアローグやパネルディスカッションを通して、それぞれの立場から議論しました。
プログラム
※肩書は当時
17:00–17:10
キーノートスピーチ
青柳正規(東京大学名誉教授、山梨県立美術館館長、前文化庁長官)
17:10–17:50
ダイアローグ 芸術資産の価値を高めるには?
青柳正規(東京大学名誉教授、山梨県立美術館館長、前文化庁長官)
柴山桂太(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)
18:00–19:00
パネルディスカッション
岩崎かおり(アートコレクター)
加治屋健司(東京大学大学院総合文化研究科准教授)
田根剛(建築家)
名和晃平(彫刻家)
柴山桂太(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)
レポート記事
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記録動画
キーノートスピーチ
青柳正規(東京大学名誉教授、山梨県立美術館館長、前文化庁長官)
ダイアローグ
「芸術資産の価値を高めるには?」
青柳正規(東京大学名誉教授、山梨県立美術館館長、前文化庁長官)
柴山桂太(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)
パネルディスカッション
5名のパネリストが、日本のアートの持続的な発展のために重要だと感じていることや、美術館に期待される役割などを議論しました。
岩崎かおり(アートコレクター)、加治屋健司(東京大学大学院総合文化研究科准教授)、田根剛(建築家)、名和晃平(彫刻家)、柴山桂太(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)、司会:青柳正規(東京大学名誉教授、山梨県立美術館館長、前文化庁長官)