- 作家名
岡崎乾二郎
OKAZAKI Kenjiro
- 作品名
- (上)時を計って梯子を登る。山があり上があり下がある、その中間の点へ。目を近づけるとなるほど「正しきを知れ!」と。堅い岩石だろうと草木が新芽をふく力には驚かされる。誰もがそれに触れるのを畏れ、遠ざかった。ハライソ、ハライソ、サンタマリア!生を与える力の恐ろしさ。谷を持たぬ山を思惟しえないが如く、いま見る満山の緑はみな生の力。(下)下界へ下る人もこの地点はきっと通ります。菩薩も遊びに来るし、外道はここに迷路を作る。「わかりますか」と誰かが崖の中腹を指さす。ああ!岩陰から湧き水が流れている。アベ・マリア!こんな次第を下から見守ってると首が痛くなるよ。強い日射しのせいで目も痛くなった。天地が空気と水は与えてくれます。だから人の骨折りならもういらない。
- 制作年
- 2007年
- 材質、技法
- アクリル/カンヴァス
- 寸法、時間等
- 270×180×7
- 所蔵
- 岡崎市美術博物館Okazaki Mindscape Museum
- 千葉真智子編『現代美術: 岡崎市美術博物館所蔵作品』岡崎: 岡崎市美術博物館マインドスケープ・ミュージアム, 2008年, 4頁.
- 2024-01-11