W1330064

無題

Untitled

伊藤久三郎

ITŌ Kyūzaburō

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Artist

伊藤久三郎

ITŌ Kyūzaburō

Title
無題Untitled
Year
1973(昭和48)年1973
Medium
油彩・キャンヴァス, 額装Oil on canvas, Framed
Dimensions/duration
60.7×50.0;外寸:75.8×65.3×5
Inscriptions/marks
右下:Q. ITOHSigned lower right: Q. ITOH
Collection
サイトウミュージアムSaitou Museum
Accession number
1109000
Notes
作品解説: 何か具体的な対象物を元に抽象化されたのかどうか想像がつかない形をしており、模様のような平面性が全体を覆っている。中央に分布する磨かれた鉱物のような茶色い楕円は、球面を呈しているように見える。隠し味として下地に赤色などを忍ばせたり、繊細な線描や塗りで構成されていたりするため、絵画から放たれる生命力のようなものを強く感じさせる。京都出身の伊藤久三郎は戦前から抽象作品を発表していた画家で、本作はシュルレアリスムの系譜に沿いながら独自のユーモアをたたえている。具象絵画にも見るべき作品がある。  さてこの絵は何だろう?名前も知らない海洋生物が海底を歩いているようにも見えるし、樹皮に産み付けられた何かの卵のようでもある。この画家が「無題」として何のヒントも与えてくれていないので、答えはずっとわからない。  ジャンルでいえばこれは抽象画ということになる。抽象画はおおまかにいえば、何か具体的なモノを参照して抽出される場合と、ゼロから形や色が創造される場合とがある。では、この絵はどちらなのかと聞かれたら答えに困ってしまう。  20世紀に生まれたシュールレアリスムの美術運動は、近代の合理主義を批判して人間の無意識に注目した新たな創造をおこなった。本作も「答えがわからない」「論理では解明できない」世界が人間にとって大切であることを表現してみせたシュールレアリスムの系譜に連なる抽象画ということになろう。とはいえ、分類されること自体をこの絵は拒否しているにちがいない。
  • Data created by Saitou Museum. Provided March 31, 2025.
  • 2025-07-08
  • 2025-07-08
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